外出自粛要請が出ている中、自宅待機をしている人もいれば、
それができずに自粛をしない人たちも一部存在します。
こういった自粛しない人たちの心理は何なのでしょうか?
自粛しない人の心理や対策をまとめてみたので、
少しでもお役に立てれば幸いです。
自粛しない人たちの3つの心理。出来ない理由は?
いよいよ緊急事態宣言が国内で発令され、
以前より強い要請が国から出ています。
これに伴い、大きな繁華街からは多くの人は減る一方、
地域の商店街などではまだまだ人が多いとのニュースがあります。
一体なぜ自粛しない人がでてくるのか?
人間が持っている3つのバイアスを元に、
行動自粛しない人々の心理を考察していきます。
自粛しない人たちの心理①【楽観バイアス】
自粛しない人たちの心理の一つ目は「楽観バイアス」となります。
楽観バイアスとはそのままの意味で、
物事を楽観的に考えてしまう心理です。
楽観バイアスはこのように解説されています。
人間心理に関する用語で、物事を自身にとって都合よく解釈してしまうこと。「認知バイアス」の一種であり、危険な物事を目にしても自身には危険はないと考えてしまうことなどが楽観バイアスにあたる。日常生活における心理的なストレスを軽減するため、無意識に行われるとされる。
引用:https://www.weblio.jp/content/)
楽観バイアスは、
- 物事を自身にとって都合よく解釈してしまう
- 危険な物事を目にしても自身には危険はないと考えてしまう
という考え方であり、無意識状態に人間が持っている心理です。
もちろん、この楽観バイアスは人間の成功や生存に役立つもので、
日々のストレスを軽減するメリットもあります。
ただ、状況によってはこういった考え方が裏目に出ることも。
新型コロナウイルスに関して言えば、
「自分は大丈夫」、「自分は感染しない」などと思ってしまうということですね。
しかも、楽観バイアスは「悪いことをしているとき」でさえ、
働いてしまう恐ろしいものでもあります。
また、楽観バイアスの背景にあるのは「不安」であり、
悪く言えば現実逃避とも言えるのです。
実際のところ、新型コロナウイルスの影響で、
- 「将来どうなるか分からない」
- 「先が見えない将来」
など、不安にかられている人々は多くいますよね。
こういった不安から現実逃避で楽観バイアスが働き、
不安をまぎらわず手段として自粛をしない人々が出てくると考えられています。
仮に自粛要請に従ってしまえば、
楽観バイアスから「不安」と向き合わなければいけない状態になるのです。
自粛しない人たちの心理②【確証バイアス】
確証バイアスとは、自分の価値観や世界観だけに沿って、
物事を都合よく解釈するバイアスの一つです。
簡単に言うなら、自分に都合の良い「先入観」だけで物事を見ることです。
例えば、外出自粛要請が実施されている中で、
確証バイアスを働かせると、
- 「自分は大きな病気をしたことがないから大丈夫」
- 「若者の死亡率は低いから大丈夫」
- 「みんな外出してるから大丈夫」
と、自分の価値観や都合の良い先入観だけで行動をしてしまいます。
つまり、自分の知識や経験だけで物事を判断するのです。
確証バイアスが強く働いてしまうと、
「自分は正しい」と解釈し他人から学ぶ機会が失われます。
確証バイアスは「自分が正しい」と思う込んでしまうからこそ、
新型コロナウイルスの脅威やニュースなどを無視するのだと思います。
自粛しない人たちの心理③【現状維持バイアス】
現状維持バイアスの意味はそのままで、
人は現状維持をしたがる生き物です。
人間は元々変化を嫌う生き物で、
現状維持を好む傾向にあります。
大きな変化・未知なるモノを受け入れず、現状維持を好むのです。
新型コロナウイルスでは外出自粛が要請され、
普段の外出や生活ができなくなりました。
しかし、現状維持バイアスが働いていると、
そういった変化を嫌い普段通りに生活する人が出てきます。
また、人間は何かを”得る”より、
”失う”ことの苦痛が大きいと判断する生き物です。
(これも現状維持バイアスの考え方であり、失わないために人は現状維持を好む)
コロナで自粛要請の中、外出する都民の声で、
「コロナより女の子」
という意見がありました。
これを例に考えれば、外出自粛をすることで、
女の子を失う損失のほうが大きいと判断していると考えられます。
「自粛をすることの方が損失がでかい」
という考え方が正に現状維持バイアスと言えて、
普段通りの行動をしてしまう原因と言えます。
自粛しない人たちができる対策は?
自粛しない人たちの心理として、
- 楽観バイアス
- 確証バイアス
- 現状維持バイアス
の3つを説明していきましたが、
個人的にはこのバイアスが多く関わっていると思っています。
バイアスとは「思い込み」、「先入観」であり、
人間に元々根付いている心理です。
つまり、何も意識していないと、
知らず知らずのうちに無意識状態でバイアス通りの行動をしてしまいます。
そうした無意識状態のバイアスによって、
- 「コロナなんて大したことないだろ」
- 「自分は大丈夫」
などと軽率な行動をとってしまいがちです。
そういった行動の対策としては、
「自分がバイアスに囚われていることを知ること」
がとても大事となります。
自粛しなかったりできない場合に、
- 不安から逃げ、自分に都合よく物事を進めていないか?(楽観バイアス)
- 自分の価値観や先入観だけで行動していないか?(確証バイアス)
- 無意識に変化を嫌い、正しくない行動をしていないか?(現状維持バイアス)
などと、自分に問いかけてみることが大事です。
なぜなら、僕たちは意識的に行動しているようでも、
数あるバイアスで無意識に行動をしていることがあるからです。
単純かもしれませんが、僕たちは無意識にあるバイアスを、
「知っていると知らない」では大きく物事が変わっていきます。
是非ともこういったことを心がけ、
今後の行動につなげて頂けたらと思います。
まとめ
行動自粛ができない人々の心理として、
- 楽観バイアス
- 確証バイアス
- 現状維持バイアス
の3つを紹介していきました。
もちろん、こういったバイアスは人々の生活を助け、
ストレスから逃れるものでもあります。
ですが、自分のバイアスを知らずにいると、
場合によって無意識に間違った行動をとってしまうのも事実です。
なので、普段から「自分は今バイアスに囚われていないか?」と、
つねに心がけることが大事となります。
この記事で少しでも自粛が広まり、
1日でも早くコロナの危機が終わることを願っています。
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