アフリカの砂漠地帯などに生息する「スナネコ」。
日本では「那須どうぶつ王国」で国内初のスナネコの赤ちゃんが生まれ話題になっていますね!
スナネコは世界最小クラスのネコであり、とても可愛い見た目をしています。
今回はそんなスナネコはペットとして飼うことができるのか?という疑問から、
特徴・性格・寿命など、かわいい肉球の画像を紹介します!
スナネコとは
スナネコはアラビア半島やアフリカ大陸の東部などに生息している小型のネコの仲間です。
生息地は砂がたくさんある砂漠であることから、
「スナネコ」と名付けられています。
(別名:「砂の天使」)
生息分布は、
アラブ首長国連邦、アルジェリア、エジプト(ナイル川以東)、オマーン、カザフスタン、カタール、クゥエート、サウジアラビア、トルクメニスタン、モロッコ
と中東の砂漠地帯を中心になっています。
モーリタニアにも分布すると考えられていますが、
標本の採集例や撮影された記録はないとのこと。
また、イエメン、イスラエル、パキスタンでは絶滅したと考えられています。
スナネコの特徴・生態は?
スナネコがどんな特徴、生態を持っているのかまとめていきます。
大きさや体重については、体長45~57cm、尾長28~35cm、体重1.8~3.6kg。
東から西に行くにつれ大型になり、
地域によって多少の個体差はあるようです。
それでは、細かい特徴や生態をどんどん見ていきましょう!
性格
スナネコの性格はかなりの臆病者と言われています。
大人しい上に警戒心、攻撃性が強く、
ほとんど人には懐きません。
こんなに可愛いのに!!
毛の色
スナネコの毛の色は茶色っぽい黄色で、背面は明灰黄色や灰色となっていて、
8~9本の不明瞭な横縞が入っています。
毛の色の黄色の中には青白い線が走っていますが、
この線がほとんど見えない個体もいるようです。
尻尾の先端は黒く、先端寄り3分の1には黒い輪状斑が入っていて、
尻尾の先は黒っぽい色をしています。
頭と耳
頭部は一般的なネコかと比べ幅広くなっており、耳介が大きく幅広い三角形。
(耳介とは、動物の耳で外に張り出て飛び出している部分のこと)
耳は毛に覆われており、この毛で砂が耳に入ることを防げています。
頭部と耳の形はどちらかというとキツネに近いという印象ですね!
足裏
スナネコの足裏・肉球は長い毛で覆われています。
この長い毛で砂漠地帯の熱い地面の熱から足の裏を守っており、
滑り止めの役割も兼ねているとのことで砂漠での活動に適応しているのです。
ちなみに、足の裏の毛が長いネコは暑い地域に住むネコに限らず、
寒い地域のネコも冷たい地面から足を守るため毛が長いのです。
共通して、足裏の毛の長さは温度差から身を守る役割を果たしていると言えますね。
捕食
主にスナネコは砂漠地帯にするネズミ、小型の爬虫類、鳥類や昆虫などを食べています。
砂漠地帯では水分が少ないことから、
捕食した獲物の血で摂取しているそうですよ。
水が飲める環境があれば普通に水も飲みます。
活動場所・時間
スナネコは岩砂漠や礫砂漠・砂砂漠・砂丘などに生息しますが、
基本的には基底が砂よりも目の細かい粘土質からなる砂漠地帯を好みます。
一方で、植生のない環境や、谷などで低木林や藪地を形成するような環境は避けています。
また、スナネコは夜行性であり、日中は岩陰に隠れており、
暑さが和らいできた時間に活動を始めます。
自分で巣穴を掘ったり、キツネ類やヤマアラシ類などの古巣を利用するそうです。
天敵
スナネコの天敵は、大型の食肉類、鳥類などが上げられます。
食肉類で言えばカラカル・キンイロジャッカル・タイリクオオカミなど、
大型の鳥類イヌワシなどがいます。
また、幼獣でもアカギツネやワシミミズクに襲われる可能性も。
小型のスナネコはヘビなども天敵で、
丸呑みにされてしまうこともあるようです。
繁殖
飼育下でのスナネコの妊娠期間は59 – 67日という確認がされています。
繁殖期間は主に3~4月。
地域変動もあり、サハラ地区では1 – 4月に繁殖するようです。
年に2回繁殖を行っている可能性もあると見られ、
1回の出産では2~8頭の赤ちゃんを産みます。
飼育下での734頭を対象にした出生記録によると、
- 約30 %が生後30日、約13 %が1年以内に死亡
- 以後は生後10年を過ぎるまで死亡率は10 %以下まで減少
という事実があり、生存率は低いことが分かります。
寿命
スナネコは9ヶ月~14日ヶ月で成熟するため、
寿命そのものは長くありません。
人に懐かないため飼育下でのデータが少ないのですが、
最大で14年以上生きるという記録が残されています。
スナネコはペットで飼うことはできる?
とっても可愛いスナネコですが、スナネコは個体数が少なく、
絶滅危惧種のため残念ながらペットとして飼うことはできません。
元々が人に懐かない性格であることや、
砂漠地帯での生き物ということで家で飼うのは向いていませんね。
絶滅が危惧されている理由としては生息地の破壊、獲物の減少などがあります。
1986年における飼育数は、6施設で44頭と報告されており、2013年においては44施設で174頭との報告があり、飼育数の個体自体は増えている傾向にあります。
日本の「那須どうぶつ王国」でもスナネコの赤ちゃんが生まれ、
これから個体数がどんどん増えていくかもしれませんね。
スナネコが見れる動物園は?
引用:Smithsonian’s National ZooSand Cat Debuts at Smithsonian’s National Zoo/
スナネコが見れる動物園をまとめました。
- ラマト・ガンサファリパーク(イスラエル・テルアビブ近郊)
- ブリストル動物園(イギリス)
- シンシナティ動物園(アメリカ・オハイオ州)
- リンカーン動物園(シカゴ)
世界ではこれら4つの動物園にスナネコがいます。
そしてなんと言っても日本国内初で誕生した、
「那須どうぶつ王国」の動物園を忘れてはいけません。
那須どうぶつ王国では6月上旬ごろから動物園の公式チャンネルで映像を公開をし、6月下旬には一般公開を目指しているそうです!
那須どうぶつ王国の飼育員・荒川友紀さんは、
「国内で初めての誕生だったこともあってうれしかったです。感染症の予防などが大変ですが、このまますくすくと育ってほしい」
と語っていました。
日本でもスナネコを見れる日が来るように、
どうか無事にすくすくと育ってほしいですね^^
まとめ
以上、スナネコの生態について細かく解説していきました!
残念ながらスナネコを絶滅危惧種なのでペットとして飼うことはできませんが、那須どうぶつ王国で新たなに誕生したことから、動物園で見れる日は近いかもしれません!
動物の生態って本当に面白いですよね。
他の動物の記事もどんどん追加していきたいものです!
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